「ぱふぱふ」はなぜ消えたのか、聞こえない音、エロい日本のドラクエ

ドラゴンクエストがアメリカに移植されたとき、さまざまな修正が行われました。それをつぶさに調べていくと、ドラクエというゲームに隠れた「日本的なもの」の姿が浮かび上がってきます。今日は、我々を包囲する見えない文化について考えます。 だが、コンピ…

バナナはおやつを超越する、境界線上のバナナ、芭蕉の夢・バナナの旅

はたして、バナナは、草なのか?木なのか? 野菜なのか?果物なのか? 主食なのか?間食なのか? そして、松尾芭蕉は「松尾バナナ」という自分の名前に納得しているのか!? 今日は、バナナという越境する植物について考えます。 芭蕉(ばしょう)野分(のわ…

名前のない忘れ物、世界にただ一つの名、この「名もなき詩」を

ローマ帝国や大英帝国の衰退期には空前の健康ブームが起きたそうですが、まあ関心が内側をむくというのは滅びの予兆でしょうね。例えば、突然ネット論などを語り出すブログは要注意です。今日は、前回のエントリを受けて、ネットと「名前」の関係について考…

最近の若者は本当にいたか、とカントは言った、皆が本を書いている

何千年も前の遺跡から「最近の若者は……」と書かれた出土品が出てきた、という話をご存じの方は多いと思います。でも、これって本当の話なんでしょうか? 今日は、「最近の若者」のルーツを追っかけながら、ネット社会と統一されない自己について考えます。 …

ブログはいつ死ぬのか、ウェブの噂も75日、光もともに運ばれて行く

えー、2週間ほど更新を停止しておりました当ブログですけども、いったいブログって、どのぐらい更新が止まると、どのぐらいの確率でそのまま閉鎖されるんでしょうかね? はてなのデータを使って、これを推定してみます。今日は、ブログの死と静謐(せいひつ…

策士・裸の王様、「女王様も裸だ!」、馬鹿には見えないもの

アンデルセン「はだかの王様」には、いくつもの謎があります。なぜ王様は「馬鹿には見えない布」などというヨタ話を信じたのか? 王様は、馬鹿になら裸を見られてもよかったのか? 今日は、裸の王様が、実は大変な策士であった可能性について考えます。 「王…

猫は魚が大好きだ、ネズミはチーズが大好きだ、パンダは笹が大好きだ

少し前、「ネズミはチーズを食べない」という驚異的な研究結果がネットをかけめぐったのを憶えてらっしゃいますでしょうか? この情報元を追跡してみたところ、何ともうさん臭い世界が広がっていましたよ! 今日は、オレたちパンダなんじゃね?ということに…

無限より大きな無限、ヒルベルト・ホテルの日記、少年はまた歩き出す

どんな「無限」にもそれより大きな「無限」がある! 数式を一切使わずに、この「無限」についての事実を証明してみましょう。今日は、無限と、ある少年の勇気について考えます。 その夜、父は星が地球からどのくらい遠くにあるか、どのぐらい大きいかを話し…

勉強すると叱られる、黒くなければ鴉でない、雪がとけたら春になる

カラスを一羽も見ないでカラスについて語ることはできるか? 「雪がとければ水になる」と「雪がとければ春になる」は、何が違うのか? 今日は、論理学のトピックを紹介しながら、数学の「普遍性」について考えます。 私は「ある時間、待ってみる力」をふるい…

原爆は本当に8時15分に落ちたのか、止められた時計、14万の歴史

1945年8月6日、広島において人類最初の核攻撃が行われました。原爆が投下された時刻、8時15分は子供でも知っております。ところが、この「8時15分」という時刻に疑いをもつ被爆者たちがいます。今日は、原爆が投下されたあの瞬間、人類が何を失ったのかにつ…

時効は必要なのか、残り4.2%の罪、消えないんだよ

日本には殺人事件の時効があります。実は、日本の警察の驚異的な殺人事件検挙率は、時効という制度に支えられているのかもしれません。だとしても、本当に時効はあったほうがいいのでしょうか? 今日は、時効という制度について考えます。 学生時代に末広厳…

あの玉はどのへんが金なのか、金玉娘と金玉姫、金玉は金の玉より重し

というわけで「金玉」の話です! さっそくドン引きしてる皆さんの顔が目に浮かぶようですが、なあに、心配いりません。すぐに慣れます。キンタマー! 今日は、「金玉」という言葉のあれこれについて考えます。 春の歌 草野 心平 かえるは冬のあいだは土の中…

日記書き・石川啄木、テキストが作る人生、ブロゴスフィアよ永遠に

石川啄木といえば、人気の高い抒情(じょじょう)歌人ですね。では、その啄木が書いた「ローマ字日記」の詳しい内容をご存じでしょうか? これがまたとんでもないテキストなのですよ。今日は我々にとって日記とは何かについて考えます。 四月六日 ゆうべ、私…

旅とは何か、バスを一台乗り遅れること、見えない未来は美しい

えー、ふと「旅」について書かれた文章を探してみたところ、あるわあるわ、もの書きは、一生に一度は「旅とは何か」についての文章を書かねばならぬ、という決まりでもあるんでしょうか。というわけで、今日は、旅とは何かについて考えます。 多くの人々に出…

なぜ大切なものは見えないか、脳がつくる世界、全部の星に花が咲く

「大切なものは目に見えない」というのはよく聞く言葉ですが、なんだか分かったような分からぬような言葉です。今日は、人間の脳の機能から切り込むことで、どうして大切なものが目に見えないのかについて考えます。 では、「見えないもの」が、しばしば、「…

「人一倍」は何倍か、いちにさんし よんさんにいち、言葉という生命

「いち、にー、さん…」と、10まで数えてください。今度は、「じゅう、きゅう、はち…」と、1までお願いします。今、4と7の読み方が変わりませんでしたか? どうしてですかねえ? 今日は、数字を含んだ慣用表現にまつわる小ネタを中心に、言葉という生命につい…

ギャンブルに「流れ」はあるか、物語を作る生き物、煮つめられた人生

例えば、麻雀をやっていると「ツイてる」とか「ツカない」という感覚に襲われることがあります。「流れ」。はたして、そんなものは存在するのでしょうか。今日は、人間に「流れ」が見えてしまうことの意味について考えます。 賭博(とばく)という、冷静に考…

井の中の蛙は大海を知る、水のめぐる星、どこかに井戸を隠してるから

「井の中の蛙(かわず)、大海を知らず」という有名なことわざがありますね。このカエル君が、私は可哀想でなりません。みんな、分かっちゃいないんです! 今日は、井の中の蛙は、大海を知ることができる、ということを考えます。 英語から輸入され、日本で…

無限の時間を取り出せないか、オメガ・ポイント、確実な「死」を

我々の人生は有限に決まってますが、しかし、ここから無限の時間を取り出すことはできないものでしょうか? 今日は、人間にとって時間とは何か? そして、永遠の生を得るために必要なものについて考えます。 去年今年(こぞことし)貫く棒の如きもの 虚子 子…

なぜのび太は失敗するのか、永遠の夏休み、世界の平和を守るため

ドラえもんと言えば、たいてい最後はのび太が道具の使い方に失敗して終わります。ところが我々は、なぜかその結末に満足しているのです。今日は、どうしてのび太は秘密道具をうまく使わないのかについて考えます。 しかし、「ドラえもん」には見逃してはなら…

靖国神社と囚人のジレンマ、主人と奴隷の戦略、自分の為に生きること

「囚人のジレンマ」というゲームでは、「しっぺ返し戦略」や「パブロフ戦略」など「協調的」な戦略が有利であることはよく知られています。ところが、2004年に行われた大会で優勝したのは、まったく異なる戦略でした。今日は、世界をもうちょいマシにする方…

落としものは何ですか、自分の世界の境界線、心を捨てないで

日本で1年間に落とされるお金は何円? 江戸時代、ある屋敷の屋根の上に突然落ちてきた意外なモノとは? あなたには、忘れていた「落としもの」はありますか? 今日は、「落としもの」のあれこれについて考えます。 信雄はおとなたちの膝元をかきわけ、必死で…

どこに行けば人間の死体に出会えるか、詐欺みたいな話、今を

現代日本で人間の死体に出会うためにはどうすればいいか? これはけっこうな難問です。でも、なんで我々はそんなに「死」を見るのがいやなんでしょうか? 今日は、「予定された未来」ではない、本当の「今」を生きることについて考えます。 ただし、自分がど…

行百里者半於九十、パレートの法則なんか糞くらえ、天才の行く道

芥川龍之介は、天才の一歩を理解するためには、「百里の半ばを九十九里とする超数学を知らなければならぬ」と書きました。いったいこれはどういうことか? 今日は、意外な有名法則も飛び出しつつ、それを蹴散らす天才の行く道について考えます。 天才とは僅…

テレビ離れは本当か、ネットとテレビは仲がいい、同じ時の中にいる

当たり前のように語られる「テレビ離れ」。しかし、私はその数字上の根拠を見たことがありません。というわけで、テレビ離れについてのデータを集めてみると、なんとも意外な結論が……。今日は、テレビが私たちにくれるものについて考えます。 僕の家にはテレ…

☆んなこといいな、なぜ「その世」がないか、とってもだいすき♪

「ドラえもんのうた」の出だしは「☆んなこといいな できたらいいな♪」ですが、☆に入る文字はなんでしょう? この問題の正解率は、意外と低いのですが、それはなぜでしょうか? 今日は、日本語の指示代名詞たちの生み出す多彩な意味の世界について考えます。 …

うがいは処女のオシッコで、臥薪飲尿、人生は舞台 人はみな役者

オシッコを石鹸(せっけん)として、あるいは、うがい液として使う。そんな想像を絶する行為が、古代ヨーロッパでは行われていました。衛生感覚のような生理的感覚でさえ、社会的慣習によって左右されるということは、我々にどんな可能性をもたらすのか。今…

時間管理はなぜ失敗するか、時刻は人の上にあり、上善は水の如し

「時間管理」「タイムマネジメント」の技術というのはたくさんありますが、私の経験ではほとんどが失敗します。いったい、どうすりゃいいんでしょうか。今日は、自分の心の傾きに気づき、水のように流れることが最善なのでは? ということについて考えます。…

天皇という仕事、人権のない日本人、その場にいて何かを我慢すること

天皇という仕事が窮屈そうなのはなんとなく想像できますが、それではいったい、法律上、天皇の人権はどこまで制限されているのでしょうか。今日は、天皇という極限の生き方について考えます。 中ごろ、市正(いちのかみ)時光とふ笙(しやう)吹きありけり。…

健康飲料コカ・コーラ、コカインは教皇お墨付き、1%の中の神と悪魔

コーラが健康によい、という考えは意外と多くあるようです。実は、コカ・コーラの起源を調べてみると、現代の我々の想像を絶する「健康飲料」だったのです。今日は、愛されるものには神と悪魔が同居しているのではないか、ということについて考えます。 「あ…